読み物「ほのぼの旅する」

ぶどうで広がる輪
会津美里ワインフェス(新鶴)

ぶどうで広がる輪
会津美里ワインフェス(新鶴)

会津美里ワインフェスは、毎年10月の土日2日間で開催されます。

新鶴地域のワイナリーをはじめ、県内外のワインを味わうことができます。

 

また、音楽演奏などさまざまなステージイベントが行われ、会場を盛り上げます。

 

会場にはキッチンカーや飲食のほかに、地域の農家さんがつくった農作物、工芸品や手作り雑貨・アクセサリー、ワークショップができるお店などが立ち並び、大人も子供も楽しめるイベントとなっています。

●新鶴地域でぶどう栽培が盛んな理由

新鶴地域は標高250m、水はけのよい丘陵地で、朝晩の寒暖差が大きい内陸性気候です。現在、ぶどうや梨などの果樹が盛んに栽培されています。


新鶴地域で本格的にワインぶどうが栽培されるようになったのは50年ほど前からで、もともと旧新鶴村では薬用人参(オタネニンジン、高麗人参)の栽培が盛んにおこなわれていました。


薬用人参栽培は収穫まで5、6年ほどかかります。

そして土壌の養分をたくさん吸収するため、一度栽培した土地は休ませる必要がありました。育てるのが大変なこと、担い手の高齢化などもあり、薬用人参の栽培は衰退していき、休耕地利用が課題になりました。

そこで当時の村民たちは、シャトー・メルシャンにぶどう栽培をしてみたいという意見を伝え、1975年ごろから本格的に委託栽培が始まりました。

栽培が始まったあとも、秋雨の影響でぶどうが病気になりやすいという課題がありました。

その課題は、薬用人参の栽培に使われていた遮光の設備を利用するという村民の工夫によって改善され、糖度の高いおいしいぶどうが収穫できるようになりました。


それから現在まで、ぶどう(ワイン用、生食用)の栽培が盛んにおこなわれています。


(→新鶴近辺ぶどう直売所マップ 令和6年度版はこちら)

●人が集い、つながっていく

令和元年には新鶴ワイナリーが完成しました。マルシェや結婚式などさまざまなイベントが行われ、町の新たな集いの場となっています。

(→新鶴ワイナリーについての記事はこちら)

薬用人参の休耕地利用から始まった新鶴のぶどう栽培。
現在、ふれあいの森公園内で行われるワインフェスは3回目を迎えました。

県内外から2日間で5,000人以上の方が訪れるイベントとして、さらなる盛り上がりが期待されます。

ライター 地域おこし協力隊 菅原 (→Instagram)

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