まちのテロワールを感じる
新鶴ワイナリー
まちのテロワールを感じる
新鶴ワイナリー
会津美里町の北部・新鶴地域にある新鶴ワイナリー。会津産のぶどうからワインをつくり、自社の農園でも欧州、日本のワイン醸造用ぶどうを数多く育てています。ワイナリーの裏手に広がる畑を眺めていると、まるで外国にやってきたような気分に。ぶどう栽培から醸造、販売までを手掛けるドメーヌ形式を目指しているそうです。

「ドメーヌ(Domaine)」とは、フランス語で「所有地」や「区画」を意味する言葉。フランス・ブルゴーニュ地方では自分の畑でぶどうを栽培し、ワインが瓶詰めされるまで一連の作業を行う生産者のことを指します。出荷量が少ない一方、生産者のこだわりを反映させたワインをつくれるのが特徴です。
ちなみにワインの説明で耳にする機会が多い「テロワール(Terroir)」も、フランス語で「土地」を意味する「テール(Terre)」から派生した言葉です。ぶどう畑の土壌や気候など、生育地を取り巻く環境の特徴を説明する際に使われます。

畑からはじまるワインづくり
ワイナリーの方々は毎日畑へ足を運び、木の剪定や病気の確認などをして大切にぶどうを育てています。ぶどうは育つ環境、その年の天候によって味が変化する生き物です。木が成長するにつれ、醸造したときの香りや渋みはまろみを帯びていきます。
ワイン醸造用ぶどうが収穫できるのは、苗を植えてから3年後。収穫後さらにタンクの中で熟成する期間も考えると、ワインが完成するまで少なくとも約4年かかる計算です。

ワイナリーでは販売しているワインをテイスティングすることもできます。畑や醸造にかける情熱、そして苦労を想像すると、一口飲むごとに味わいが深まるようです。
大きな窓から見えるぶどう畑を眺めながら、お好みのワインを探してみてはいかがでしょうか。
また新鶴ワイナリーでは、町内産のりんごを使ってシードルやアップルワインなどもつくっています。甘くてさらりとした口当たりなので、ライトボディのワインが好きな方におすすめです。
濃厚なぶどうとりんごのジュースは子どもたちに大人気で、贈り物としても喜ばれる一品。
ワイナリーの店頭、またはオンラインショップで購入できます。

会津人参からぶどうの産地へ
新鶴地域は自然豊かで農業が盛んなエリア。かつて会津人参(薬用人参)の一大産地として栄えた場所でもあります。しかし会津人参は収穫までに5年もかかる大変な作物で、育てる農家さんはだんだんと減少してしまいました。
その空いた畑を活用してはじまったのが、食用とワイン醸造用のぶどう栽培。山裾の傾斜地は栽培に適しており、一面に広がるぶどう畑を見渡せるスポットもあります。
ぶどうは晩夏から秋にかけて、さまざまな品種が実ります。農家さんが畑で直売所を開くと、地元や隣町の方が次から次へとやって来て、新鶴地域は一気ににぎやかな場所へ。遠方に住む人のなかには毎年電話で注文をする常連さんもいるそう。
実は知る人ぞ知る、ぶどうの名産地なのです。
リンク先の「直売所マップ」では、町内の直売所の場所や情報が確認できます。収穫できる農作物が増える6月以降に直売所めぐりをするのも楽しそう。
季節のうつろいとともに会津美里町の恵みを楽しんでみてください。
直売所マップ(別窓で開きます)

〒969-6403 福島県大沼郡会津美里町鶴野辺下長尾2398
ワイナリー 10:00~16:00
レストラン 休業中
定休日:月曜日(祝日の場合は翌日)
電話番号:0242-23-9899
各リンク先(別窓で開きます)
公式ホームページ・オンラインショップ