読み物「ほのぼの旅する」
田子薬師堂花祭り(新鶴)
田子薬師堂花祭り(新鶴)
4月8日はお釈迦様の誕生日といわれており、そのお祝いのために各地域で花祭りが行われます。
会津美里町新鶴地域(新屋敷地区・新屋敷新田地区)では、国指定重要文化財に指定される常福院薬師堂(田子薬師堂)をゴールに、地域の子どもたちが「花御堂」を担いで、花祭りの歌を合唱しながら集落を練り歩きます。
田子薬師堂に到着すると、合唱しながらお堂の周りを左回りで3周します。
花祭り行進曲
むかしもむかし 三千年 花咲きにおう 春八日(はるようか)
ひびきわたった ひと声は 天にも地にも われひとり
りっぱな国に うまれ出で 富も位もありながら
ひとりお城を ぬけ出でて 六年(むとせ)にあまる 御苦行
まるい世界の まんなかで おしえの門を うちひらき
かわけるひとに ふりまいた 甘露の水は かぎりなし
なん年たっても かわらずに さいたままなる 法(のり)の花
きれいなひとつを むねにさし われらもまけずに はげみましょう


花御堂には小さなお釈迦様がいて、歩き終わった後はお釈迦様に甘茶をそそいで手を合わせます。 この小さなお釈迦様のことを誕生仏といいます。誕生仏に甘茶をかけるという習わしは、お釈迦様が誕生したときに九つの頭を持つ龍が天から降りてきて、甘露の雨をかけたという言い伝えに由来しているそうです。
参加している地域の小学生は新学期を迎えたばかり。元気に駆け回る子、友達とじゃれあっている子。子どもたちの元気な姿を見て地域の大人たちも元気をもらえる、地域の大切な行事です。
ライター 地域おこし協力隊 菅原 (→Instagram)